世界全体で一層加速化が求められる温室効果ガス(GHG)の排出削減には、国際的な協調が不可欠です。特に、アジア・太平洋地域は世界の排出量の過半を占めており、アジアの先進国である我が国には、自国の優れた低炭素技術を普及・展開することにより排出削減に貢献することが求められています。
近年、国連の下で、途上国における気候変動対策支援を目的として、技術メカニズム・資金メカニズムが設立され、低炭素技術の普及・促進が図られています。
技術メカニズム: 気候技術センター・ネットワーク(CTCN)
資金メカニズム: 緑の気候資金(GCF)
GECは、二国間クレジット制度(JCM)等を通じて、我が国の先進的な低炭素技術の開発途上国への導入・普及を支援していますが、これらの取組を広く展開し、またスケールアップし、開発途上国におけるパラダイムシフトを達成するため、CTCNやGCFを活用した案件形成の支援等も実施しています。
(公財)地球環境センター(GEC)は、気候変動に関する国際連合枠組み条約(英文名United Nations Framework Convention on Climate Change、略称UNFCCC)の下に設立された、気候技術センター・ネットワーク(英文名Climate Technology Centre and Network、略称CTCN)のネットワーク機関の登録を日本で最初に果たしております。これまでに、CTCN技術支援を2件実施した実績があります。
- Developing a power to gas masterplan in Lao PDR
- Technical Capability Enhancement to Promote Waste-to-Energy Technology in Viet Nam
【GECのCTCNネットワーク機関としての情報: https://www.ctc-n.org/network/network-members/global-environment-centre-foundation】
UNFCCCの技術メカニズムとして、CTCNでは開発途上国における気候変動対策技術の開発及び普及の促進、そのための法・政策・技術ロードマップの整備や能力開発支援などの技術支援(Technical Assistance:TA)案件を実施します。CTCNのTA案件は、登録されたネットワーク機関が実施することとされています。
【CTCNの概要 (2023年5月31日更新)】
UNFCCCの資金メカニズムの一つとして、GCFでは、開発途上国における気候変動対策プロジェクトの実施資金を、贈与(grant)/融資(loan)/保証(guarantee)/出資(equity)の手法により提供します(REDD+等のプロジェクトでは、Result-based Paymentという手法が取られることもあります)。GCFの認証を受けた認証機関(Accredited Entity:AE)が主体となってプロジェクト実施資金の管理が行われます。
【GCFの概要(2022年8月22日更新)】
(1)途上国は、CTCNを活用して気候変動対策技術の導入・普及促進やそのための環境整備(法規制・制度・政策・計画など)を進める。同時に、途上国の規制等を、導入技術が適正に活用されるよう、調整なども行う。
(2)気候変動対策技術の導入障壁をCTCNによって取り除き、当該技術を活用したプロジェクトを実施する。その際、JCM設備補助事業を活用したり、その他の実証支援事業などを利用することも可能。
(3)JCMプロジェクト等により当該気候変動対策技術の活用が途上国の環境・経済・福祉にとって有益であることを示し、そのスケールアップや普及展開が図られる。その際、GCF等の資金を活用することも可能。
(4)当該気候変動対策技術の有用性が広く認知され、民間ビジネスベースでの自律的普及が促される。(パラダイムシフトが達成される。)
相談シート [Word]
Email: gcf-ctcn@gec.jp
担当者:
・大阪本部 元田(もとだ)、中嶋(なかじま)
大阪市鶴見区緑地公園2番110号
電話:06-6915-4126
・東京事務所 山口
東京都文京区本郷三丁目19番4号 本郷大関ビル3階
電話:03-6801-8860
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