調査名 | 中国・莱陽市養豚場でのバイオガス生産による発電事業調査 | |
調査年度 | 2006(平成18)年度 | |
調査団体 | 大成建設(株) | |
調査協力機関 | 食品集団有限公司、北海道電力(株)、岩谷産業(株) | |
調査対象国・地域 | 中国(山東省) | |
対象技術分野 | 廃棄物管理 | |
対象削減ガス | 二酸化炭素, メタン, N2O | |
CDM/JI | CDM | |
プロジェクト実施期間/ クレジット獲得期間 | 2009~2018/ 10年間 | |
報告書 | ||
プロジェクト概要 | 本プロジェクトは、中国山東省莱陽市にある養豚場において、糞尿を回収し、メタン発酵処理により発生するバイオガスを利用して発電する事業である。本件では、メタンガス等の排出抑制分としての排出権売却による収入のほか、売電収入ならびに液肥販売収入も期待できる。 | |
ベースラインの設定・追加性の証明 | 本プロジェクトは2006年9月29日に承認されたACM0010「糞尿処理システムからのGHG排出削減のための統合方法論」を適用する。 代替シナリオとしては下記が考えられる。 シナリオ1:糞と尿を合わせて嫌気性ラグーンで処理 シナリオ2:CDMプロジェクトとして登録されない本プロジェクト シナリオ3:糞と尿を集めて嫌気発酵させて、メタンをフレア処理する シナリオ4:糞と尿をを合わせて高度水処理を行い河川放流する シナリオ5:尿は嫌気性ラグーンで処理、糞は乾燥させて有機肥料として利用 各分析の結果、シナリオ5がもっとも経済的に魅力あるためベースラインシナリオとする。 また、本方法論ではベースラインシナリオの同定において決定したベースラインがCDMプロジェクトとして登録されない本プロジェクトと異なる為、本プロジェクトは追加性があると結論づけられる。 | |
GHG削減量 | 約27,700トン/年 | |
モニタリング | ACM0010/Version02のモニタリング項目を適用する。プロセスにおいて実測するモニタリング項目は下記の通りである。 ID1=嫌気発酵槽で生成されるバイオガス量 ID2=発電機の消費するバイオガス量 ID3=フレアシステムで消費されるバイオガス量 ID4=バイオガス中のメタン濃度 ID5=グリッドへ供給する電力量 ID6=消化液の排出量 | |
環境影響等 | 本プロジェクトは、周辺環境へ影響を及ぼしていた豚の糞尿を閉鎖的な環境で処理することにより、温室効果ガスの排出削減とともに、悪臭や地下水汚染などの周辺環境の改善に寄与するものである。 また、養豚場の周辺には住居地区や社会施設が存在しておらず、環境影響は極めて限定的である。 | |
事業化に向けて | 次のステップとして有効化審査を受け、排出権量をより確かなものとしたうえで、事業実施の最終判断を行う。 |