調査名 | 高効率かまど普及による非再生可能バイオマスの消費削減プログラム |
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調査年度 | 2012年度 |
調査団体 | 日本テピア株式会社 |
調査協力機関 | 【日本】 株式会社アルセド、JQA(DOE)、 【ネパール】 Subhalakshya Developers Pvt. Ltd.(CME) カトマンズ大学機械工学部 |
調査対象国・地域 | ネパール |
対象技術分野 | 省エネルギー |
対象削減ガス | 二酸化炭素(CO2) |
CDM/JI | CDM |
報告書 | |
プロジェクトの概要 | 本PoAはネパール全土にて一般の家庭を対象に、現在広く使用されている燃焼効率の悪い旧式のかまど(TCS)を高効率かまど(HCS)に交換することを目的とする。HCSの導入による燃焼効率の向上により、1かまど当たりの薪の消費量が削減され、非再生可能バイオマス(NRB)を削減、結果NRBと同等のエネルギーを代替するための化石燃料の消費が抑えられる。これにより煙害による健康被害を軽減できると共に、温室効果ガスの削減が達成される。 |
適用方法論 | AMS-II.G (ver.05.0): “Energy efficiency measures in thermal applications of non-renewable biomass” |
ベースラインの設定 | ベースラインは、方法論AMS-II.Gより「消費されていたNRBと同量の熱需要を満たすために化石燃料が使用される」になる。HCS導入による燃焼効率の向上に伴い、“薪の消費量削減”即ち、“NRBの削減”となり結果として、化石燃料消費の削減に繋がる。 |
モニタリング | 排出削減量算定のために以下3項目についてモニタリングが必要である。
毎年、60世帯にCPA毎に電話調査を実施し、その結果からクラスターサンプリング法でサンプリング数を確定して効率試験を行う。効率試験はWater Boiling Test(WBT)で実施する。事業で削減されたNRBの割合については、ネパールDNAの承認値を採用する。 |
GHG削減量 | CPA-1の年間平均削減量: 1,887 tCO2e、10年間の合計削減量は18,868 tCO2eである。 |
プロジェクト実施期間/クレジット獲得期間 | PoA実施期間: 28年間 CPAのクレジット期間: 10年間 (CPA-1は2014年1月~を予定) |
環境影響等 | 本事業実施に係る環境への影響をPoAレベルで定性的に評価する。評価する項目は以下3項目である。
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追加性の証明 | 本PoAが実施されるネパールはLDCの一つであり、Guidelines for demonstrating additionality of microscale project activities (ver.04.0)パラグラフ3の条件(a)を満たす。このため、同ガイドラインより各CPAの年間省エネ量がマイクロスケールの範疇となる20GWh未満である場合、自動的に追加性が立証される。第1号CPA(CPA-1)の年間の省エネ量は熱量ベースでおよそ10 GWh相当となり同ガイドラインは適用可能である。 今後、CPAを展開していく際にも各CPAの年間省エネ量がマイクロスケールの範疇を超えない範囲で設定していく。 |
事業化に向けて | 現在、HCSの設計・製造・販売などの事業化に向けて、2011年12月12日公示分のJICAの“BOP協力準備調査 排出権クレジットを活用した珪藻土耐火断熱レンガ製かまどの製造・販売可能性調査”にて調査を行なっている。 2013年中に現地でのHCS製造、マーケティング体制の確立に向けた準備を行い、HCSの製造・販売を行う現地法人の立ち上げを行う。このため本事業スキームが実現する可能性は非常に高く、現地で本PoAのCMEもネパールの発展に貢献する本事業への関与に対して積極的な姿勢を示している。 |
ホスト国における持続可能な開発への寄与 | ネパールにおける持続可能な開発への寄与について、以下の項目について検討した。健康被害の軽減
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