調査名 | 中国・超高温好気性発酵技術による下水汚泥コンポスト化CDM事業調査 | |
調査年度 | 2009(平成21)年度 | |
調査団体 | パシフィックコンサルタンツ株式会社 | |
調査協力機関 | ジェーシーイー株式会社 | |
調査対象国・地域 | 中国(河南省) | |
対象技術分野 | 廃棄物管理 | |
対象削減ガス | メタン(CH4) | |
CDM/JI | CDM | |
プロジェクト実施期間/クレジット獲得期間 | 2010年~2020年/2010年~2020年 | |
報告書 | ||
プロジェクトの概要 | 中国の河南省にある下水処理場において、未処理の下水汚泥を超高温好気性菌(YM菌)によりコンポスト化し、有機物の嫌気性分解によるメタンガスの生成を回避するプロジェクトをCDM事業化する。 | |
適用方法論 | AMS-III.F.「コンポスト化によるバイオマス腐敗からのメタン生成回避」 | |
ベースラインの設定 | 有機性廃棄物である下水汚泥が未処理のまま埋め立てられ、嫌気性分解の過程で生成されるメタンガスが全て大気中に放出されている状態をベースラインシナリオとする。プロジェクトバウンダリーは、超高温好気性発酵による下水汚泥処理施設のサイトであり、給気設備の電力消費、重機の燃料消費等を含める。 | |
追加性の証明 | 追加性証明ツールにおける投資分析(ステップ2)に加えて、障壁分析及び一般的慣行分析により、ベースラインシナリオに対するプロジェクトの追加性を証明した。投資分析では、ベンチマーク分析を行った。プロジェクト(コンポスト化)におけるIRRが、クレジットなしではベンチマークIRRを下回り、クレジットありではこれを上回ることを証明した。 | |
GHG削減想定量 | 18,875tCO2/年 | |
モニタリング | プロジェクトサイトの下水汚泥コンポスト化処理施設において、CDM化のための有効性審査及び検証に向けて、各種の計測活動がモニタリング方法論に従っており、かつ排出削減量の計算に使用されるパラメータやデータに対する計測機器の設置、パラメータやデータの測定方法及び計測機器の校正手順の整備、データ記録システムの整備等のQA/QC手順の確立を行う。 | |
環境影響等 | プロジェクトサイトとなる下水処理場の環境適合性・十全性確保のため、当該下水処理場が国家環境保護総局に提出した環境影響調査結果報告書によると、追加的な環境影響調査の必要性はないことが分かった。 | |
事業化に向けて | 平頂山市汚水処理場における本事業について、特別目的会社の幹部による事業実施合意書の締結、基本設計、詳細設計、設備発注を経て、プロジェクトが2010年10月1日に稼動開始するよう、建設工事が行われる予定である。 | |
環境汚染対策効果 | プロジェクト実施によるコベネフィット効果として下水汚泥の減容効果と有機廃水による周辺への水質汚濁の低減効果の定量的評価が可能である。 | |
持続可能な開発への貢献 | バイオマスの適正処理を促進し、廃棄物の大幅な減容を可能とし、埋立処分場の延命化に寄与する。また、悪臭抑制効果があるとともに、分解処理段階における有機性廃水の発生もほとんど無いため、周辺土壌環境の汚染防止に寄与する。さらに、使用する設備が、ホイールローダーやブロワーのみであり、メンテナンスが容易であるため、途上国においても普及が期待される。 |