調査名 | ポーランドの遊休製糖工場を活用した草本系バイオマス利用コージェネレーション事業調査 | |
調査年度 | 2004(平成16)年度 | |
調査団体 | みずほ情報総研(株) | |
調査協力機関 | みずほ証券(株)、(株)みずほコーポレート銀行 | |
調査対象国・地域 | ポーランド共和国 | |
対象技術分野 | バイオマス利用 | |
対象削減ガス | 二酸化炭素 | |
CDM/JI | JI | |
実施期間 | ● 事業開始:2006年9月1日 ● プロジェクト期間:30年 ● クレジット期間:2008年1月1日から5年間(ただし、国際条約に基づき最大2026 年まで延長予定) | |
報告書 | 概要版 | 概要版 (235KB) |
詳細版 | 本文 (1.5MB) 本文 (710KB) | |
概要 | 本プロジェクトは、2001年の砂糖生産を最後に操業を停止したポーランド国営砂糖会社Rejowiec工場において、既存のコージェネレーション設備などを有効活用し、草本系バイオマス(ビート、菜種残渣)を燃料としたコージェネレーション事業を実施するものである。 1)バイオマス燃料の調達 本プロジェクトで主燃料とするバイオマスは、地域の農業の特性を考慮し、砂糖ビートパルプあるいは飼料ビートバイオマス、菜種の藁、菜種絞り粕とする計画である。 2)再生可能エネルギーの生産 Rejowiec製糖工場の既存電力システムを活用して以下の設備導入・改修を行う計画である。 (1) わら貯蔵乾燥施設の設置 (2) バイオマス加工/燃料パレット生産設備の設置 バイオマス加工/燃料パレット生産設備は、バイオマス生産地近隣に分散して設置する予定。以下のものを装備したバイオマス加工/燃料パレット生産設備を建設する。 (3) ボイラーへの燃料供給設備の設置 (4) 蒸気ボイラーの改修 本プロジェクトの初期段階では、既存のボイラーの利用が計画されており、つまり火格子加熱炉の対応燃料を石炭からバイオマスペレット燃料に切り替える予定である。 (5) タービン及び発電機利用の設置 製糖工場にある既存の蒸気タービンセットはキャパシティが小さいため、約10MWeの新規設備に更新する予定である。 (6) 焼却灰肥料化設備の設置 | |
ベースラインの設定・追加性の証明 | 1)ベースライン方法論 本プロジェクトはバイオマスを燃料とするCHP プロジェクトであり、電力はポーランドのナショナルグリッドに売電、熱は熱供給会社、近隣の倉庫等に供給する。 ①電力にかかるベースライン 本プロジェクトはポーランドのナショナルグリッドに接続する発電プロジェクトである。したがって、本プロジェクトがない場合に「グリッド内で増加するであろう発電量に伴うCO2排出量」がベースライン排出量となる。 ②熱にかかるベースライン 熱販売に係るベースラインは、熱供給先の熱生産又は熱購入の現状に基づき、将来最も経済的な熱生産又は熱購入を想定した場合の排出量とする。ここでベースライン排出量は、熱供給先への熱販売量をベースに計算されるため、使用燃料及びボイラーの効率に基づく単位熱量 当りの温室効果ガス排出量をベースラインとする。 | |
GHG削減量 | 90,303(t) | |
モニタリング | 以下のモニタリングを実施。 1)プロジェクト排出量に係るモニタリング 2)リーケージに係るモニタリング 3)ベースライン排出量に係るモニタリング | |
環境影響等 | 空気中への汚染物質の排出、騒音の影響範囲、汚水(工業排水、生活排水、雨水)、廃棄物について、予備的な環境影響評価を実施済み。 | |
事業化に向けて | ■費用対効果 1)内部収益性(IRR) 金利支払前、税引前のCFに基づく内部収益率 上記は事業計画に基づき仮定を置いたうえでの計算であり、実際の事業結果はこれらと異なることがあります。 2)投資回収年数 上記は事業計画に基づき仮定を置いたうえでの計算であり、実際の事業結果はこれらと異なることがあります。 ■ 具体的な事業化に向けての見込み・課題 ●安定的な燃料調達・供給体制を構築する必要がある。 ●ポーランド国営砂糖会社Rejowiec工場の土地、利用可能設備の資産査定を実施する必要がある。 ●日本側から出資and/or排出権前払いをする参加者を発掘する必要がある。 |