タイにおけるひまわりを資源作物とするバイオディーゼル油の製造に関する調査

公益財団法人 地球環境センター

CDM/JI事業調査結果データベース

調査名タイにおけるひまわりを資源作物とするバイオディーゼル油の製造に関する調査
調査年度2004(平成16)年度
調査団体(株)パウワウプール
調査協力機関筑波大学、サンケァフューエルス(株)、Kasetsart University、UTIC FOODS (THAILAND) Co., Ltd.
調査対象国・地域タイ(Loei )
対象技術分野バイオマス利用
対象削減ガス二酸化炭素
CDM/JICDM
実施期間10年
報告書概要版概要版 (4.8MB)
詳細版本文 (6.8MB) 本文 (10.1MB)
概要タイ・Loei県にてバイオディーゼル油を生産する。資源作物であるひまわりをPhu Rua地域(22,500ha)でプランテーションする。製造プラント(15,000t/year)は、Loei市に建設し、製造を行う。バイオディーゼル油は契約業者、大都市の給油所へと販売する予定。
ベースラインの設定・追加性の証明ベースラインシナリオは、下記の条件があてはまるので、継続的に現在の事業を進めていく事を前提としている。

適応条件
(a) ひまわりのプランテーションは、森林の減少や森林再生や植林
の妨げに繋がらない。
(b) プランテーション対象地域では、他の温室効果ガス削減プロジェクトが存在していない。このプロジェクトは、幾つかのバリアがあるが、このスケールでは最適の解決方法である。
(c) このプロジェクトは、他にバイオマスを基にした燃料製造事業を有していない。
(d) このプロジェクトは、CER収益が無ければ経済的に難しい。
(e) バイオディーゼル油は、石油代替燃料として使用される。

これらの適応条件は、植林もしくは他の植物によるバイオ燃料の可能性はないとする。

追加性
ベースラインシナリオは、プロジェクトシナリオと一致していない。プロジェクトにおける排出シナリオが、ベースラインシナリオより低いのは明確である。よってプロジェクトの追加性は認められる。

GHG削減量下記に排出削減予想量の表を示す。

year
BDF
[t/yr]
PEy
[tCO2eq/yr]
BEy
[tCO2eq/yr]
Ly
[tCO2eq/yr]
ERy
[tCO2eq/yr]
2008
12,000
8,894
38,310
2,432
27,074
2009
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2010
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2011
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2012
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2013
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2014
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2015
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2016
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
2017
15,000
11,117
47,888
3,040
33,731
Total
147,000
108,947
469,302
29,792
330,653
average
14,700
10,895
46,930
2,979
33,065
モニタリングモニタリングプランは、NMMで示す。B,P,Lは、ベースラインの排出削減量のパラメーター、プロジェクト活動、、リーケージを示す。

ひまわり栽培
P5. PEplantation_N2Oy: 栽培時の肥料由来の二酸化炭素排出量
P6. Fertilizeriny: プランテーションでの肥料使用量
P7. UREA_EQin: 肥料と同等量の尿素


BDF製造プラント
B1. BFy: BDFの販売量もしくは使用量
B2. BFvoly: BFy の容量
B3. Densityy: BDFの量密度
B4. HVy:  量に対するBDFの温度容量
B5. COEFFF: LCA CO2 と同等の石油の排出量
P1. FFBFPNG,y: BDFプラントにおける天然ガス消費量
P2. COEFFFNG: 天然ガス由来の二酸化炭素排出量
P3. BFmassy: BDFの販売量
L1. ELy:  BDFプラントにおける電気消費量
L2. COEFELy: 消費電気量からの二酸化炭素排出量
L3. Lossy: 送電のロス
L4. BE_N2Oy: バイオマス肥料を使用した場合の二酸化炭素排出量
L5. BioFertilizerouty: 有機肥料を販売した量
L6. UREA_EQout: 有機肥料から化学合成肥料への変換時の係数
L7. PEindirect_N2Oy: 肥料使用時の間接的な二酸化炭素発生量

環境影響等直接影響
ひまわりプランテーションは、農地の手入れと土壌質向上を行う遊休耕地の利用である。副産物のミルとグリセリンは、肥料と飼料に利用する。排水は、工場内で処理する。よって、環境に悪影響を与えるものが見当たらない。付け加えて、BDFは二酸化炭素を削減するだけではなく、PM, PAH, SOxの様な他の大気汚染原因物をも削減する。

間接影響
Loeiで計画中の大規模プランテーションは、農家の収入向上が期待できる。ひまわりは、観光産業としても価値が高いため、観光資源として経済的に大きな影響がある。また、BD製造工場は、地元に対して、雇用と新産業を提供することになる。

事業化に向けて事業化のスキームを下記のように考えている。

事業化の課題と見込み:
今秋には本格的なひまわりプランテーション・第一段階の開始が可能となった。これを受け、現在検討中のLoei地域のみならず、Khon Kaen地域でも栽培を開始し、2箇所の栽培地でそれぞれの面積を確保することになった。これにより栽培計画が具体的になり、バイオディーゼル油製造原料確保が現実化してきた。
 また、4月には有限会社Climate Expertsと財団法人日本品質保証機構の協力を得て、新方法論の申請も行う予定で準備が整っている。しかし、通常ありがちな人材と資金面での問題がまだ残っている。
備考仮バリデーション
(財)日本品質保証機構のデスクレビューによると、車両で5ポイント、CLで7ポイントが載せられていた。PDDとNMB&NMM は、CDM理事会に提出された。UNFCCCによる査定評価は、理事会、Meth Panelからは考慮すべき点についてなにも言われなかった。修正・加筆されたPDDと方法論は、再提出される予定。