【開催報告】チリにおける二国間クレジット制度(JCM)の実施に関するウェビナー ~JCMを活用したカーボンニュートラル実現に向けたイノベーション~
日本環境省及び公益財団法人地球環境センター(GEC)は、チリ政府および日本工営株式会社と共催で、2022年2月2日(水)に「チリにおける二国間クレジット制度(JCM※1)の実施に関するウェビナー ~JCMを活用したカーボンニュートラル実現に向けたイノベーション~」を開催しました。
日本環境省では、JCMの設備補助事業※2を活用し、優れた脱炭素技術等の途上国への普及を促進しています。本ウェビナーは、JCM設備補助事業について、主にチリ・日本両国の政府関係者及び民間企業を対象に、同事業の概要や成果を共有し、更なる案件形成やスケールアップを図ることを目的としています。
加えて、日本をはじめ世界各国がカーボンニュートラルを目指す中、省エネルギーの徹底や再生可能エネルギーの導入に加え、革新的なイノベーションが脱炭素社会実現への鍵となっています。本ウェビナーでは設備補助事業のほか、コ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業※3、さらに本年度より開始した水素製造・利活用第三国連携事業※4につき制度の概要を説明するとともに、各事業の好事例を紹介し、チリにおけるコロナ後を見据えた脱炭素社会への移行の道筋を探りました。
また、ウェビナー終了後には、JCM資金支援事業に関する個別相談を実施しました。
1.開催要領
開催日時:2022年2月2日(水)21:30~23:50(日本時間)、9:30~11:50(チリ時間)
会場:Zoom
主催:日本環境省、チリ政府、日本工営株式会社、公益財団法人地球環境センター(GEC)
言語:英語及びスペイン語(同時通訳)
参加費:無料
2.プログラム 動画全編(英語) ※スペイン語の動画はこちらをご覧ください。
司会:公益財団法人地球環境センター(GEC)事業第二グループ 主任 山口 薫
1)開会挨拶 |
– チリ環境省 Head of Climate Change Office, Carolina URMENETA – 環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 市場メカニズム室 室長補佐 増田 正悟 |
2)JCMの実施に関する最新情報共有 |
Japan’s Policy for Carbon Neutrality and the Role of the JCM Long Term Strategy on Climate Change Financing Programme for JCM Model Projects and JCM Global Match Financing Programme to Demonstrate Decarbonization Technology for Realizing Co-Innovation and Pilot Project for Comprehensive Support throughout the Whole Hydrogen Supply Chain Abroad 質疑応答 |
3)チリにおけるJCMの実施等 |
<JCM設備補助事業> マウレ州における3.4MWもみ殻発電プロジェクト(2019年度採択) <都市間連携事業・案件形成> サンティアゴ市レンカ区におけるSDGs未来都市推進事業(2021年度採択)及びチリにおけるJCM案件形成 <チリ関係機関からの発表> Hydrogen Initiatives and Challenges in Chile 質疑応答 |
4)閉会挨拶 |
– 公益財団法人地球環境センター(GEC) 常務理事 木村 祐二 |
GECとの応募相談(オンラインで実施) |
○JCM資金支援事業への応募に関するGECとの個別相談を実施しました。 |
3.フォトギャラリー
※1 JCMとは、Joint Crediting Mechanismの略で、途上国と協力してGHGの削減に取り組み、
削減の成果を両国で分け合う制度です。日本はこれまで17か国との間でJCMを開始するための
二国間文書に署名しています。概要はこちらをご覧下さい。
※2 JCM設備補助事業は、優れた脱炭素技術等を活用し、途上国におけるGHG排出量を削減する事業を実施し、
測定・報告・検証(MRV)を行っていただく事業です。これにより算出された排出削減量を、
JCMにより我が国の排出削減量として計上することを目的として、事業者(国際コンソーシアム)
に対し初期投資費用の1/2を上限として設備補助を行います。
※3 コ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業は、我が国と相手国の協働を通じて双方に裨益ある
イノベーション(コ・イノベーション)を創出すべく、質の高い環境技術・製品のカスタマイズ・普及を通じて
脱炭素社会を構築し、国内の技術開発への還元等にもつなげていくことを目的としています。
※4 水素製造・利活用第三国連携事業では、太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギーが豊富な第三国
において、再エネ由来の水素を製造し、パートナー国(島嶼国等)への輸送・利活用を促進する一連の
実証事業に対して、補助を行います。
問い合わせ先
公益財団法人地球環境センター(GEC) 東京事務所
担当:田辺、青山、高橋飛来
TEL:03-6801-8773
メール:jcm-info @gec.jp