二国間クレジット制度(JCM)とは

我が国は、途上国等への優れた脱炭素技術・製品・システム・サービス・インフラ等の普及や対策実施を通じ、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への我が国の貢献を定量的に評価し、我が国の削減目標の達成に活用するため、二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism : JCM)を構築・実施しています。

JCMの基本概念

  • 優れた脱炭素技術・製品・システム・サービス・インフラの普及や緩和活動の実施を加速し、途上国等の持続可能な開発に貢献する。
  • 温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を、定量的に評価するとともに、日本の排出削減目標の達成に活用する。
  • 地球規模での温室効果ガス排出削減・吸収行動を促進することにより、国連気候変動枠組条約の究極的な目標の達成に貢献する。

(出典:環境省資料「環境省資料「JCM設備補助事業/コ・イノベーション事業公募説明会」)

JCMプロジェクトサイクルにおける環境省による支援

  • 方法論作成、プロジェクト登録のためのPDD作成、クレジット申請(初回)のためのモニタリングレポート作成、第三者機関による妥当性確認・検証は、環境省が別途専門家等に委託して実施します。
  • JCMでは簡易な方法論を作り込むことで、事業者によるモニタリングの負担をできる限り軽減することに配慮します。

JCMパートナー国及び国別の実施状況

これまでに29か国との間でJCMを開始するための二国間文書に署名しており(2024年8月時点)、現在、他の途上国等についても、様々な場を活用して協議を行っています。

署名国 署名時期 設備補助のうち
JCM登録済み
設備補助のうち
クレジット発行中
環境省JCM資金支援事業の件数
設備補助 フロン補助 ADB拠出 UNIDO拠出 新技術 REDD+補助 合計
モンゴル2013年1月5件4件7件2件1件10件
バングラデシュ2013年3月3件2件4件1件5件
エチオピア2013年5月
ケニア2013年6月1件1件4件1件5件
モルディブ2013年6月2件1件1件3件4件
ベトナム2013年7月11件5件48件2件50件
ラオス2013年8月3件5件1件6件
インドネシア2013年8月19件8件49件1件1件51件
コスタリカ2013年12月1件2件2件
パラオ2014年1月4件3件5件1件6件
カンボジア2014年4月3件1件5件5件
メキシコ2014年7月5件5件
サウジアラビア2015年5月1件1件3件3件
チリ2015年5月3件15件15件
ミャンマー2015年9月1件8件8件
タイ2015年11月11件5件47件1件1件49件
フィリピン2017年1月4件19件1件20件
セネガル2022年8月
チュニジア2022年8月2件2件
アゼルバイジャン2022年9月
モルドバ2022年9月
ジョージア2022年9月
スリランカ2022年10月1件1件
ウズベキスタン2022年10月
パプアニューギニア2022年11月
アラブ首長国連邦2023年4月
キルギス2023年7月
カザフスタン2023年10月
ウクライナ2024年2月
合計29ヵ国72件31件230件4件8件1件2件2件247件

【添付資料】

 

【JCMロゴマークの利用について】

事例紹介

  • 環境省JCM関連事業の事例紹介データベース
  • 過去のJCM調査報告データベース(2015年まで)はこちら
  • 過去のCDM/JI調査報告データベース(2013年以前)はこちら
  • 我が国と途上国の協働を通じた双方に裨益のあるイノベーション(コ・イノベーション)により途上国におけるエネルギー起源CO2の排出を抑制するための技術等のリノベーション・実証を実施する事業に補助金を交付する「コ・イノベーションによる途上国向け低炭素技術創出・普及事業」の紹介はこちら