令和4年度二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業の公募における第一回採択案件の決定について

 公益財団法人地球環境センター(GEC)は、途上国等において優れた脱炭素技術等を活用して温室効果ガスの排出削減を行い、二国間クレジット制度(Joint Crediting Mechanism:JCM)に基づくクレジットの獲得を目指す「二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」について、今般、16件を第一回分として採択しました。
 引き続き、二回採択に向けて案件を募集(二次公募〆切は7月29日 12:00)しております。今後も、「地球温暖化対策計画(令和3年10月閣議決定)(参考1)」等に基づき、「二国間クレジット制度(JCM)」を通じた環境インフラの海外展開を一層強力に促進していきます。

事業内容

 本事業は、優れた脱炭素技術等を活用し、途上国等における温室効果ガス排出量を削減する事業を実施し、測定・報告・検証(MRV)を行っていただく事業に対して、初期投資費用の1/2を上限として補助を行います。
 開発途上国等における温室効果ガスの削減とともに、二国間クレジット制度(JCM)を通じて我が国の温室効果ガス排出削減目標の達成に資することを目的としています。また、「地球温暖化対策計画(令和3年10月閣議決定)」、「環境省 COP26 後の6条実施方針(令和3年11月環境省発表)(参考2)」、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ(令和4年6月閣議決定)(参考3)」等に沿って、相手国のニーズを深く理解した上で先進的な優れた脱炭素技術等を普及・展開することにより、世界の脱炭素化に貢献することが期待されています。

選定した案件の概要

 GECは、環境省から「令和4年度から令和6年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業)」の交付決定を受け、当該補助金の執行団体として、令和4年度4月6日(水)~11月30日(水) 12:00(正午)まで、日本の民間企業等を対象に公募を行っております。
  このたび、書面審査、ヒアリング審査及びその結果を踏まえた採否審査を実施し、下記のとおり16件を第一回採択分として選定しました。今後、交付決定の手続等を進め、JCMの実施に向けた取り組みの一環として、これらの事業を進めていきます。

【令和4年度 JCM設備補助事業 第一回採択案件一覧】

No. パートナー国 代表事業者 事業名 想定GHG削減量
(tCO2/年)
 1 ケニア 株式会社AAIC Japan 食品加工施設への3.1MW屋根置き太陽光発電システムの導入 2,454
 2 ケニア 株式会社AAIC Japan 養鶏場・食肉加工施設・バッテリー工場への2.3MW屋根置き太陽光発電システムの導入 1,735
 3 ベトナム イーレックス株式会社 ハウジャン省における20MWバイオマス発電事業 36,814
 4 ベトナム 株式会社兼松KGK ビントゥアン省における16MW小水力発電プロジェクト 16,910
5 ベトナム 関西電力株式会社 自動車部品工場及び衣料品製造工場への7.9MW屋根置き太陽光発電システム導入による電力供給事業 2,634
6 ベトナム 三井住友トラスト・パナソニック ファイナンス株式会社 アルミホイール製造工場への0.4MW屋根置き太陽光発電システムの導入(JCMエコリース事業) 156
7 インドネシア DIC株式会社 化学工場への高効率貫流ボイラの導入 1,652
 8 タイ 関西電力株式会社 タイヤ工場へのガスコージェネレーションシステム及び22MW屋根置き太陽光発電システムの導入 31,652
9 タイ AGC株式会社 板ガラス製造工場へのORC廃熱回収発電設備の導入 7,845
 10 タイ 関西電力株式会社 部品工場及び工具製造工場への4.3MW屋根置き太陽光発電システムの導入による電力供給事業 1,926
 11 タイ 大阪ガス株式会社 金属加工工場及び冷凍倉庫への2.9MW屋根置き太陽光発電システムの導入による電力供給事業 1,150
12 タイ 丸紅株式会社 金属リサイクル・自動車部品工場への1MW屋根置き太陽光発電システム導入による電力供給事業 403
13 フィリピン 日揮グローバル株式会社 マハナグドン地熱発電所における28MWバイナリー発電プロジェクト 76,220
14 フィリピン 豊田通商株式会社 ミンダナオ島シギル川における14.5MW小水力発電プロジェクト 47,349
15 フィリピン 丸紅株式会社 窯業・セメント工場への9MW太陽光発電システムの導入による電力供給事業 5,957
16 フィリピン 東京センチュリー株式会社 アルミニウム製品・包装資材・車両部品工場への0.8MW太陽光発電システムの導入(JCMエコリース事業) 544

【添付資料】

参考情報

【参考1】地球温暖化対策計画(令和3年10 月閣議決定)におけるJCMの位置付け
 途上国等への優れた脱炭素技術、製品、システム、サービス、インフラの普及や対策実施を通じ、実現したGHG 排出削減・吸収への我が国の貢献を定量的に評価するとともに、我が国のNDCの達成に活用するため、JCMを構築・実施していく。これにより、官民連携で 2030年度までの累積で、1億 t-CO2 程度の国際的な排出削減・吸収量の確保を目標とする。現時点のパートナー国は、モンゴル、バングラデシュ、エチオピア、ケニア、モルデ ィブ、ベトナム、ラオス、インドネシア、コスタリカ、パラオ、カンボジア、メキシコ、サウジアラビア、チリ、ミャンマー、タイ及びフィリピンの 17か国。
 ●地球温暖化対策計画(令和3年10月閣議決定) 
  http://www.env.go.jp/earth/ondanka/keikaku/211022.html

【参考2】環境省 COP26 後の6条実施方針(令和3年11月発表)
 国連気候変動枠組条約第 26 回締約国会議(COP26)において、パリ協定6条(市場メカニズム)ルールの大枠が合意された。市場メカニズムを活用した世界での排出削減が進展することが期待される。6条ルール交渉をリードし、世界に先駆けてJCMを実施してきた我が国として、以下3つのアクションを通じて、世界の脱炭素化に貢献する。
 <3つのアクション>
 1.JCMのパートナー国の拡大と、国際機関と連携した案件形成・実施の強化
 2.民間資金を中心としたJCMの拡大
 3.市場メカニズムの世界的拡大への貢献
 ●参考サイト https://www.env.go.jp/annai/kaiken/files/r04/cop26%206jou.pdf

【参考3】新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画・フォローアップ(令和4年6 月閣議決定)(抄)
 JCM の拡大のため、2025年を目途にパートナー国を30 か国程度とすることを目指し、関係国との協議を加速するとともに、2022 年度に民間資金を中心とする JCM プロジェクトの組成ガイダンスを策定し普及を行う。
 ●フォローアップ(令和4年6月閣議決定) 
  https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/fu2022.pdf

本件に関するお問い合わせ先

公益財団法人 地球環境センター 東京事務所 事業第一グループ(担当:高橋、石原)
TEL:03-6801-8860
Email: jcm-info@gec.jp