ホスト国:インドネシア
JCM案件組成調査(PS)
ゴム工場における産業排水処理の省エネルギー化
事業実施団体:一般財団法人関西環境管理技術センター
GHG排出削減プロジェクトの概要
エアレーターの特長
- 空気と底部の排水を混合して撹拌し、上昇水流を発生するため、処理槽の全層が好気的となり、高い排水処理性能を発揮する。
- 圧力損失が無いため、ディフューザーよりも省電力性に優れている(30~50%の電力削減)。
- 半永久的に交換が不要であり、メンテナンスコストが大幅に削減される。
- 既存のディフューザーの空気配管を利用して設置可能であり、大掛かりな工事は不要である。
天然ゴムを製造するAneka Bumi Pratama社は、発生する高濃度の有機性排水の処理のため、ディフューザーを用いた活性汚泥処理を行っているが、排水処理能力が十分ではなく、排水基準の確実な遵守が課題となっている。また、ディフューザーの送風ブロアの電力料金や定期的に発生するディフューザーの交換コストについても、低減したいとの意向を持っている。
ここに、我が国のエアレーターを導入することで、排水処理性能を大幅に改善すると共に、ブロア消費電力の削減により、電力使用に伴うCO2排出量を削減する。あわせて、電気料金やディフューザー交換コストを削減する。
左:現在の排水処理状況 右:廃棄後のディフューザー
想定GHG排出削減量
745 tCO2/年
- リファレンス排出量: 2,484 tCO2/年
- プロジェクト排出量: 1,739 tCO2/年
なお、エアレータの導入により、排水処理槽内がより好気的な状態となるため、排水処理過程で発生するCH4量も低減する可能性が高いことから、非エネルギー起源GHG削減効果についても合わせて定量化する予定である。