ホスト国:ベトナムJCM方法論実証調査(DS)
ガラス製造工場における溶融炉の省エネルギー
調査実施団体: 井原築炉工業
GHG排出削減プロジェクトの概要
ガラス製造工場の溶融炉において、コンピュータによる自動燃焼制御システムを導入し、空気量の最適化を図ることで、燃料消費量を削減し、温室効果ガス(GHG)排出削減を実現する。
ガラス溶融炉は、その内部温度が1500℃以上に達する上に、24時間連続操業されるため、多くの燃料を消費する。導入する制御システムでは、炉内圧力・温度、燃料フロー、酸素率などを監視し、状況に合わせた燃料弁・空気取り込みダンパーの自動調整により、最適な空気量を制御し、適正な空気比を維持する。
さらに、燃焼設備に酸素富化制御装置の取り付け、外気侵入防止のためのバーナー周りの改善、及びカレット(原料となるガラスくず)の混入割合の調整と予熱等を実施し、総合的な省エネルギーを達成する。
JCM方法論
GHG排出削減量は原単位法を用いて評価する。 プロジェクト実施時の「エネルギー消費量」と「製品の生産量」のみモニタリングすることで、GHG排出削減量が算出される方法論を想定する。
GHG排出削減量算定式
ERy = (AEMRR,y - AEMPJ,y) x POyERy | GHG排出削減量(tCO2/年) |
AEMRR,y | リファレンスシナリオにおけるGHG排出原単位(tCO2/t-glass) ←デフォルト値として設定することを目指す。 |
AEMPJ,y | プロジェクトシナリオにおけるGHG排出原単位(tCO2/ガラスt) |
POy | 年間ガラス製造量(ガラスt/年) |
想定GHG削減量
3,600tCO2/年
←Ralaco社の年間ガラス製造量:12.500ガラスt←GHG排出原単位:0.288tCO2/ガラスt